ソニックロストワールド(WiiU版)、プレイ感想

Sonic The Hedgehog

※お読みいただく前に※
本内容はあくまでワタシが本作を約15時間ほどプレイして感じた感想です。圧倒的に後発プレイヤーですし、直近10年ほど未プレイで昨年にカラーズアルティメットとフォースを久しぶりにプレイできたと言う状態なので、過去作を忘れているところも多く、至らないところも多いかと思います。お読みいただく際は、上記前提条件を踏まえてお願いいたしますm(_ _)m

冒頭イキナリですが、個人的な結論を端的にまとめると
「次世代を狙った実験的ゲーム」
って感じです。
難易度は高めですが、面白いです。

ちなみに「次世代」ってのは、「次の時代のソニックアクションの探求」
「次の世代のソニックファンの獲得」って意味です。
色んなフィードバックがあったんじゃないかなぁ~と推察します。

2D・3D含めて新旧入り混じったアクションてんこもり。
このあたりはソニジェネでもあった要素ですが、本作では一つのステージ内で、その2Dと3Dを行ったり来たりする感じですね。
また、各ステージごとに4つのゾーンに別れているのですが、そのゾーンごとに異なったアクションでクリアしていく感じです。

ソニワドで確立されたようなタイムアタッカー仕様の3Dハイスピードオンリーのステージはほぼないのですが、それに近いゾーンとして、グラインドアクションのみで構成されたゾーンや、強制走行状態で進んでいくゾーンといった、反射神経と記憶力が試されるステージも用意されています。

画像2

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まぁ、某社のゲームと似ているステージもあるという評価ですが、ワタシハソノゲームヲシラナイノデその点については評価できません。
なので、360度円形・3Dチューブ型のゾーン構成などは、ソニックシリーズにとっては新しい取り組みでしたね。
※レビューとか見てると、難易度的にはこちらの方が上のようですね。
あと、飯塚さんご自身もインタビューで答えてらっしゃるようですね。

画像1

画像6

総括すると、ものすっごく色んなアクションやギミックを可能な限り詰め込んでいる、子供のおもちゃ箱みたいなゲームになってます。

勝手な解釈ですが、「色々用意したのであなたの好きを教えてください」と問いかけられているような作品だと感じました。

これが結論として「次世代を狙った実験的ゲーム」と評した理由です。

あと、難易度は後半に行け行くほど高くなります。
ゲームってモノがそういうものなので当然の流れですが、今回はかなりシビアな操作が要求される場所がステージ内の随所に散りばめられています。
特に即アウトなギミックには相当苦戦させられました。

画像7グラインド系ステージ(後半):爆弾トロッコに触れるとアウト

画像8敵の照明に見つかるとアウト

そのせいか、救済措置が入っていたり、ボスステージについては与えるダメージ回数が少なく設定されており、それほど高度なアクションは要求されないので、比較的楽に倒せる仕様になっていますね。
ボスによっては2発くらいで終了ってのものあります。

【オススメな人・オススメでない人】

▼オススメな人
今からWiiUを購入してプレイする必要はありません。でも、まだプレイしていないソニックファンは是非ともSteamでプレイしてみて欲しい作品です。
まぁ、モノスッゴイ後発プレイヤーなので、大半の方がもうプレイ済みかと思いますが・・・。
あと、コアなアクションゲーマーの方にもオススメ。難易度高めなのと、3Dアクションとしては結構アクション幅が広いかと思いますので、楽しめます。

▼オススメでない人
当たり前で「書く必要あるのか?」とも思ったのですが一応・・・。
キャラ設定重視のファンやアクションゲームがそもそも苦手な人にとっては厳しいかと思います。小さいお子様がプレイされることもあったかと思いますが、親御さんがお手伝いしてあげてください。逆に、クリアできたら命一杯褒めてあげてください。

予断ですが、ソニック未プレイの方にソニック作品をオススメする場合、ソニックフォースやカラーズアルティメットが良いかと思います。
割合、ソニアド以来進化してきた3Dソニックの一つの完成系(難易度とアクション性のバランス感)となっているのがこのあたりかと思います。
(トゥーンやマニアはまだ未プレイなのでわかりません)

【良かった・嬉しいところ】

▼過去のソニックチーム作品の展示会みたい
六鬼衆のキャラデザについてはまったく別の世界観ですが、ステージの雰囲気やサウンド、エネミー等々、随所に過去のソニック作品(特に2D時代)で登場・使用したモノを散りばめてますね。

画像10動物たちの捕獲ポッドを踏む、懐かしのゴール方式。(メガドラが最初)

画像11ネジを走って回すギミック。懐かしい~。

画像12まま見かける、ピンボールアクション。この辺はもう伝統芸ですよね。

まだまだこんなもんじゃない。細かいところに本当にたくさんの「懐かしい」が散りばめられていて、この辺はプレイしていた、すっごく嬉しい気持ちになりました。
長年の「ソニックチーム」ファンにとってはものすごく濃い要素だと思います。

▼近年の本筋作品とは異なったコンセプトアクション
最初に書きましたが、「広大なステージを超音速で駆け抜ける」という近年のアクションスタイルでプレイできるゾーンというより、「色んなアクションやギミックを駆使してアスレチックをクリアしていく」ようなステージが多くなっています。

そのため、アクションが豊富で、走るだけでも「遅い走り」「早い走り」「スピンダッシュ」と3パターン。他のアクションもホーミング・パルクールアクション・三角飛び・バウンドアタック・キックなど多岐にわたります。

近年のハイスピードステージが好みだと、微妙だとは思いますが、ハイスピードアクションに目がついていかなかったファンにとっては、嬉しい内容ですね。

とりあえずクリアしただけなのですが、このパルクールアクションを使いこなせるようにやりこめば、メチャクチャ面白いんじゃないかと思います。

▼救済措置を使ってクリアも可能
ステージ難易度が高めなので、後半になればなるほどクリアが難しくなるのですが、残機が0になった時や、数回同じ場所でアウトになった時などは、次のマーカーポイントまでワープできるアイテムが出現します。
「どうしても無理!」という場合は、そのアイテムを使ってシーンを飛ばすこともできるので、残機を増やしておけば、ゾーンクリアが可能です。
やや悔しいところですけど。

画像9画面中央やや右に表示されている翼のアイテムを取得すると、次のマーカーやゴール前までジャンプできる。

ちなみに、ステージ中後半あたりで条件が達成されると、アクションの練習をしながら残機増やすためのゾーンが出現するので、後半ステージはここで残機を増やして挑むと良いです。

【微妙だと感じたところ

▼WiiUでなくてよかったのでは?
まぁ、戦略上仕方ないと言うことは承知の上で・・・。
ご存知のこととは思いますが、WiiUコントローラーには液晶画面がついており、本作ではごく一部のアクションとゴールまでの距離を表示するために使用します。ステージ外ではミッションの表示やマップ移動といったメニュー画面的に使用するのですが・・・これ、別にメインウィンドウでなんとかなったんじゃないかと。。。

ステージアクションはほぼカラーパワーの「リズム」使用時くらいなので、細かいところでWiiUコントローラーを使う場面をぶっこんだ感じですね。
動物たちの獲得数をサポートするミニゲームでも使用するのですが、これも他の方法はありそう。

ただ、この評価は2P対戦やコミュニケーション、パッド単体でのプレイとしても使うようなので、ワタシが使いこなしてないだけって側面も多くあります。

今からプレイされる方にはSteam版をオススメするので、この辺りの要素がうまく移植されているかなぁ~と思うところです。

画像13カラーパワー:リズム(マゼンタリズム)。
ソニックが音符に変身し、液晶画面に表示される音符をタイミングよくタップするとリングが獲得でき、タッチした方向へ移動できる。

あと、これは作品ではなくWiiUコントローラーに対してですが、画面付きでかなりデカく、エルゴノミックな感じはないデザインなので、激しいアクションゲームをプレイするのには向いていないです。

大事なことなので2度書きますが、作品に対してではなくWiiUコントローラーに対して思う、言ってても仕方のない不満要素ですw

▼クリア後に進めるラストステージが謎
シナリオクリア後に進めるステージがあります。
が、このうち1つはトルネードに乗って進む強制走行ゾーンで、これは納得。でも残り3つはストーリーとも何の関係性もない謎ゾーンです。

画像14毛玉パッ○マンに追いかけられるラストゾーン。
ステージの雰囲気はソニックカラーズのそれのイメージですが、ロストヘックスの謎生物がラストゾーンを飾ります。

「最後の締めはスーパーソニック」っていうのがないのはまだ許せるとしても、「締め」がこれだと、ものすっごい消化不良になります。

【判断がわかれるんじゃないか?な点】

▼難易度
これはゲームのメインターゲットが「誰」に設定されているかで別れます。
ソニックのように長い歴史があると、既存プレイヤーの趣味趣向の幅は結構広いので、「誰」にターゲットを当てるかは制作側にとってはとても難しい判断が要求されると思います。

ハイスピード重視にすると、「速過ぎてついていけない」って言われるし、遅くしてギミックを増やすと「スピード感が阻害される」って意見が出る。
色々ぶっこむと「統一性がない」と言われ、一定のアクションで統一すると「単調でつまらない」となる。
人気作の要素を取り入れると「パクり」と言われ、難易度を調整すると「難しい」「簡単すぎる」と、何をやっても間逆の意見が出る。

そして、上記ではネガティブな主張を書きましたが、「速すぎ歓迎!」「ギミックがあって面白い」「統一性が無くて色々遊べる」「シンプルでよい」「ソニックであの作品っぽいの遊べて満足」「難易度丁度いい」などポジティブな意見も多く出ると思います。

ソニアド以来、3Dソニックは常に模索と共にあるように感じているのですが、按配はまー難しいと思います。
(もちろん、他者発売の競合作品との比較にもさらされるわけですし・・・)

で、本作についてですが、ソニックのアクションゲームをプレイし続けてきた人間にとっては良くも悪くも手応えのある内容だと思いました。
時系列考えると手ごたえある作品だったんじゃないかと・・・。

ですが、これでも「多彩なアクション重視派」「ハイスピードタイムアタック重視派」さらには「作品内でのアクションは統一して欲しい派」などで賛否が分かれるでしょう。(もっと細かい派の分類できそうね)

「多彩なアクション重視派」
は満足できると思いますが、「ハイスピードタイムアタック重視派」「ゲーム性は統一性が欲しい派」にとっては、余計なアクションや場面転換を強いられる場面がストレスになると思います。
(この辺りも、ソニチさんはなぜこういう構成になっているかについて言及されているようですね)

ただ、シナリオの内容ゲーム内での漢字・ひらがなの量を見ていると、子供向けに作っている感じが強かったのですが、ここを意識していると想定すると、この難易度は難しいです。

前半はまだ良いですが、後半の難易度は結構エグかったです。
ステージ内にぶっこまれた山ほどのギミックやタイミング取りのシビアな場面が間髪入れずにやってくるので、「緩み」の部分がほぼない印象です。

逆に、ソレさえ覚えてしまえば一発クリアできるので物凄く気持ちよいのですが、低年齢層にとってはそれが中々・・・じゃないでしょうか?

1ステージに1時間以上費やしたのは、ソニック作品では結構久しぶりでした。

▼六鬼衆のキャラデザ
まぁ、これまでのソニック作品で登場するキャラクターとは大きく世界感が異なるデザインですよね。

「空に浮かぶ失われた大陸」が舞台なので、こういうキャラ設定もアリなのかな~と思いますが、彼らの存在についてはもう少し深堀り説明があって欲しかったところです。謎の戦闘民族、ゼティです。

ただ・・・ウィキペディアで念のため確認しましたが、声優陣がめっちゃ豪華ですねw

▼シナリオ・キャラ設定
まぁ・・・近年のソニック作品で特に問題視されてたところですよねー。
触れないワケにもいかないので、少しだけ触れておきます。

・・・とは書いたモノの・・・・・・うん。評価が難しいです。
なので、評価と言うより、現段階でなるべくたくさんの視点を加えた「本作に限っての」私見のようなものを書かせていただきます。

ソニックロストワールドについては、小・中学生くらい?向けの年齢層(新規層)に向けた要素がチラつくので、その点で見たら、こういうキャラ設定やストーリーは納得です。(中学生が対象に入ってるか入ってないかも微妙なライン)

アドバンスが出た辺りくらいにもありましたが、コロコロで完全ギャグテイストの漫画が連載されたり、スマブラデビューしたりと新規層に向けてアピールしまくった結果、当時のファンサイトの訪問者様には顕著に低年齢層の新規ファンが増えた印象を受けたので、その時に似てる感があります。

なので、キャラ設定についてもシナリオについても、個人的には納得しています。

ただ、近年のソニック作品のファンからすると、「キャラ崩壊」「新しい彼らの一面が見れて嬉しい」かで意見がわかれるんじゃないか・・・と思うのですが、これはクラシックからモダンに変わった時もあったハナシですので、この問題は「当たり前の問題として」これからも続くと思っています。

シナリオについては~・・・確かに消化不良感あるなぁ~と思いました。
ただ、カラーズもそうですが、このくらいの冒険はもはやソニックにとってはサクッと片付ける日常になってる感はあるので、そう考えれば「まぁ、こんなもんか?」と考えると、納得してしまえるのですよね。

なので、あえて本作やカラーズについては、アクションゲームとしては本筋ですが、モダンソニックのメインストーリーとしては解釈しなくてもよいか?と考えています。(そもそも、作品ごとの世界感が違いすぎますし、時系列に並べることが非常に困難な作品ですしね。)

フロンティアがどういった路線になるのか?
どちらになっても命一杯楽しむことには変わりはないんですけど、楽しみなところです。

以上、ロストワールドの感想でした。

バルク / Bulk

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読書(主にコミック)・アニメや映画鑑賞・ゲーム(タイトル限定) ・造形とインドア趣味多数。知的好奇心が旺盛なので、多方面の知識を広く薄く(時に深く)かじります。 インターン→転職2回→独立(フリー)→法人化を経て現在は企業経営中。 「ソニックディメンション」の元管理人でセガサミーのプチ株主。

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